ファクタリング見積もりの比較方法|手取り額と入金日をそろえる手順

ファクタリングの見積もりを、振込額・別払い費用・入金日の前提で比較する手順を解説。費用の二重控除や、資金繰り表で同じ請求分を重ねて数える誤りを防ぐための確認事項をまとめます。

PayBridge編集部
無地の書類を二組並べ、見積条件を見比べるために整えた机

見積もりは口座に残る金額でそろえる

ファクタリングの見積もりを比べるときは、提示された手数料率だけで決めず、口座への入金額と、別に支払う費用を確認してください。率が低く見えても、何を基準に計算した率なのか、どの費用を含むのかが違えば、そのまま比較できません。

金融庁は、高額な手数料の契約によって、かえって資金繰りが悪化する危険性を注意喚起しています。見積もりを読む目的は、早めに受け取る代わりに負担する金額を把握し、予定している支払いに使える額を確かめることです。金融庁の注意喚起リーフレット

比較を始める前に、対象の請求内容、債権の金額、売掛先からの入金予定日をそろえます。一方が請求全体、もう一方が一部だけの買取を前提にしていないかも確認しましょう。前提の違う見積もりは、同じ対象について回答をもらってから並べます。

この記事では、費用を差し引いた後に手元に残る額を「手取り額」と呼びます。見積書の項目名が同じ意味とは限らないため、買取金額、振込額、差引支払額などの表示だけで判断せず、計算の中身を確認します。

控除済みの費用と別払いの費用を分ける

まず、買い手に実際の振込予定額を示してもらいます。そのうえで、振込前に差し引く費用と、自社が別途支払う費用を分けて書き出してください。控除済みの手数料を振込額からもう一度引くと、手取り額を少なく見積もってしまいます。

照合する順序は次のとおりです。

  1. 対象の債権額と、見積もり上の買取金額を確認する。
  2. 買取金額から振込額に至るまでの控除項目を確認する。
  3. 別払いの費用があるか、誰にいつ支払うかを確認する。
  4. 振込額から別払い分を差し引き、比較用の手取り額を出す。

費用欄が空白なら、無料と解釈せず、費用なし・未確定・対象外のどれかを尋ねます。見積もりに登記費用や事務手数料などの項目がある場合は、含まれる作業と負担者まで確認してください。同じ名称でも内容が違うままでは、総額を比べられません。

法務省は、債権譲渡登記、延長登記、抹消登記などにかかる登録免許税を区分して案内しています。登記関連の費用を提示されたら、公的な税額の部分と、それ以外の費用を分けてもらうと内訳を確認できます。登記を使うかどうかは、その取引の条件に沿って確認してください。法務省の登録免許税の案内

一括した費用しか分からない段階では、比較表に未確認と記しておきます。後から生じる支払いを把握できないまま、最も手取りが多い条件だと結論づけるのは避けましょう。

入金予定日には実行の条件も添える

次は、手取り額をいつ使えるかを確認します。広告に書かれた速度や口頭の目安を、自社への入金予定日として転記しないでください。買い手に、自社の案件についての予定日と、その日までに済ませる手続きを尋ねます。

確認するのは、契約の締結、資料の提出、必要な通知などのうち、何がまだ完了していないかです。担当者から日付の回答をもらっても、条件付きであれば、その条件を同じ欄に残します。未確定の入金は、確定済みの入金と分けて資金繰りを検討します。

2社間・3社間という方式の名称に加え、売掛先への連絡を誰が行い、どの手続きの完了を待って振り込むのかを確認してください。名称だけから、自社の取引で必要な連絡や日数を決めつけないことが大切です。

社内では、支払先への期限と照らし合わせます。振込予定日が支払日と同じ場合は、入金確認から支払いまでに必要な手続きを担当者と確認しましょう。日付の回答が曖昧な見積もりは、金額だけで順位を付けず、再確認する条件として残します。

元の入金予定を残したまま足さない

選んだ条件を資金繰り表に反映するときは、ファクタリングによる振込額を加えるだけで終わらせないでください。対象にした請求分について、元の入金予定をどう扱うかも確認します。同じ請求分を、早期の受取額と本来の回収額の両方として使えるお金に数えると、残高を多く見積もってしまいます。

日本政策金融公庫の資金繰り表の記入例は、売上高と回収額を分け、仕入れや外注費などの支出を記入する構成です。算出根拠を残す欄も設けています。この区分を参考に、自社の表では今回の対象請求と、変更する入出金の行を対応させてください。日本政策金融公庫の資金繰り表・記入例

売掛先から買い手へ直接支払う契約なら、自社の回収予定をそのまま残さないよう照合します。自社が受け取った代金を買い手へ送る契約なら、その入金を自社で自由に使えるお金として扱わず、契約に沿った支払い予定と対応させます。具体的な処理に迷う場合は、契約書と資金繰り表を並べて担当者や専門家に確認してください。

手取り額で直近の支払いができても、その後の仕入れや人件費の支払いが残ります。今回の入金後だけでなく、元の入金予定日を過ぎたところまで残高を見直し、不足が残るなら、希望額や資金計画を再検討します。

未確認の条件は買い手の回答で埋める

比較表には、見積もりの発行日と有効期限、確認した相手、回答を受け取った日も残します。条件の変更があったら、古い振込額と新しい費用を混ぜず、更新後の見積もりで全項目を照合してください。

買い手に確認するときは、費用を含めた振込額、別払い分、入金予定日の前提をまとめて尋ねると、回答を同じ表に転記できます。回答にない項目を自分で補わず、最終条件のどの資料に記載しているかまで確認しましょう。これは見積もりを比較するための整理方法であり、回答がそろったこと自体が契約の安全性を保証するものではありません。

特に、売掛先が支払わない場合の負担は金額比較とは別に読みます。金融庁は、契約書が債権の売買という名称でも、実態が貸付けと同様の機能を持つ場合には貸金業に該当するおそれがあると説明しています。自社資金での支払いや買戻しを求める条項が分からない場合は、契約前に弁護士などへ確認してください。金融庁のファクタリングに関する説明

PayBridgeで条件を選ぶ前に

PayBridgeは、ファクタリングを希望する売り手と審査済みの買い手をつなぐマーケットプレイスです。プラットフォーム自体が債権を買い取るのではなく、売り手が買い手の提示条件を比較する取引の場を提供します。マーケットプレイスの仕組み

比較の準備として、自社の対象請求、必要額、入金希望日を整理してください。条件の提示を受けたら、今回の手順で振込額と別払い費用を照合し、入金日の前提が自社の支払いに合うかを確認します。審査済みであっても、希望する金額や期日での取引成立を保証するものではありません。

まずはPayBridgeの公開案件一覧で掲載項目を確認し、自社が提示する金額と日付の準備を進めてください。条件を比べる段階では、未確認の欄を残したまま承諾せず、買い手の回答と最終条件をそろえて判断しましょう。

参考情報

記事作成時に確認した外部情報です。リンク先の内容や公開日は変更される場合があります。

  1. https://www.fsa.go.jp/user/factaringkigyouomote.pdf
  2. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00180.html
  3. https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/sikinguri_rei.pdf
  4. https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
  5. https://paybridge.info/pages/factoring-marketplace

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